算数教育

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

必要な時点での概念の導入

6年生の速度の授業をお手伝いした時のことです。
時速と分速を学んで、それらを変換する学習をしたあとです。
時速100kmと分速1.8kmではどちらが速いかを問う問題がありました。

A君は
 100÷60=1.7  答え 分速1.8kmの方が速い

と書きました。

後ろの席のB子さんは
 100÷60=1.666……=1.7  答え 分速1.8kmの方が速い

と書き、隣の席のC子さんも同じように書いていました。

A君、B子さんとも、 ’=1.7’ と書いたことについては 四捨五入した数を書いたと説明しましたが、書き方に違和感は持っているようでした。もっと正確な数学的表現を求めている感じがしました。

二人に、=は、右辺と左辺が等しいときに使うことを確認した後、
現在の指導要領では、中学生になってから学習しますが、前回及び次回の指導要領では小学校2年生で学習する不等号を説明しました。

そして、A君、B子さんに

100÷60=1.66…<1.7<1.8  答え 分速1.8kmの方が速い

と書く方法を説明しました。
二人とも納得したようで、B子さんの説明を受けたC子さんも正しく書けました。
概念はそれを必要とする場面で説明すれば容易に理解できることを感じました。

また、この不等号の用い方は数学証明においては頻繁に用いられる手法であり、これを小学校時代に習得しておくのも素晴らしいことであると思いました。
習熟度別クラスでの基礎コースの児童でしたが完全に理解したようです。クラス決定は本人の意志ですので、ごく普通の児童です。

100÷60≒1.7から答えを求めることも出来ますが、それですと1.8kmでなく、1.7kmとの比較になっている場合には求められません。ただ、今回の問いの場合はそれも認める様に数値を決めたのかも知れません。 
                                                  (植村)


スポンサーサイト

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

低学年で導入に賛成です(^0^)

はじめまして。北村純一と申します。
日本数学教育学会論文発表会で,一番最後に「代数的推論を促進する算数授業の構成」という論文を発表した者です。
その節は,大変熱心なご指導ありがとうございました。

さて,「必要なときに概念を導入する考え」は私も賛成です。
具体的には,「=(等号)」が相等性を意味する記号であることを学ぶのも,現在及び次回の学習指導要領には,どの学年で指導するかは明記されていませんが,小学校低学年から導入すべきであると思います。
あわせて,植村先生の言われるとおり,不等号も同じ時期からの導入に賛成です。
この概念の導入によって,いろんな数学的アイデアを探求できるようになると考えるからです。
今回は,そのことについて詳しく書きませんが,差し支えなければ,またおいおい,ここのコメントで述べさせていただきたく思います。
今回は,ご挨拶まで…
改めて,学会でのご指導のお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

北村純一 | URL | 2008年11月06日(Thu)13:39 [EDIT]


コメント有り難うございます

北村先生、
コメント有り難うございます。
等号、不等号を低学年から導入することは大事だと思います。
その時、記号の読み方はどのように扱えばよいのでしょうか。
特に相当性を示す等号の場合、計算結果を示す場合と同様に、’は’ではうまく表現できないように思いますが。他に何か読み方はあるでしょうか。

このブログにコメントを色々書いていただけるとのこと、有り難く存じます。

現場のことは私にはよく判りませんので、これからも是非よろしくお願いします。

植村憲治 | URL | 2008年11月06日(Thu)22:21 [EDIT]


「疑問に思う力を」

私は今3年生の学習支援をしています。
この前は「あまりのある割り算」の導入部分でした。
「17個の飴を4個ずつ分けたら、何人に分けられ、いくつ余るか」
(式)17÷4= という問い。

あまりが出た場合、答えやあまりをどの様に式に書けば良いのかを悩む子どもは全体の一割にすぎず、あとの子どもは迷わず
「4人に分けられる!」と、17÷4=4
と答えていました。

迷わない子どもたちは、「=の右と左は同じ大きさでなければならない」という概念が定着していないために、この式になんの疑問も持たないのだと感じました。

低学年の時点で、=や不等号といった概念の確実な定着は、私も必要だと感じています。この概念があるかないかで、子どもたちの「疑問に思い、考える力」というのも変わってくるのではないかと思いました。

数ゼミ・若松 | URL | 2008年11月10日(Mon)20:02 [EDIT]


 

トラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。